実は、左手の腱鞘炎で練習がままならない日々が続いています。
ウクレレを始めてまだ1年にも満たないのにもう腱鞘炎とは…トホホ。ピアノやギターなど楽器をしている人に腱鞘炎が多いのは知っていましたが、そんなに難しい曲もまだ弾けないのに…。情けない限りです。しかし、この腱鞘炎には訳があるのです!
なぜ腱鞘炎になってしまったのか
私のはおそらく、ドケルバン病と呼ばれる親指側の手首の腱鞘炎のようです。病院には行っていないので、医師に診断されたわけではありませんが、色々調べると症状が当てはまります。
腱鞘炎は、手や指に負担がかかり過ぎるとなるものです。大抵の場合、無理な練習や、フォームがおかしくて手に負担がかかって、腱鞘炎を発症すると思います。まぁ、私もそうですね。
私のは完全に「B♭のしすぎ」です。フォームが良くないのかもしれません。こういう時、独学だと「それは違うよ」と教えてくれる人がいないのが難しい所です。
しかし、今までは「のんびり好きな曲だけ」「難しいコードはちょっとずつ手を慣らしながら」という、ゆっくりペースでの練習でした。なのに何故!「B♭のしすぎ」なんて事になるのか!
それは、いわゆる「発表会」に出る事になってしまったからなのです…。
魔の発表会
私はコーラスサークルに入っているのですが、そのサークルには楽器をしている人が何名かいます。その人たちが集まって、セッションしよう!それを今度のコーラスの発表会で披露しよう!となったのです。
7月初旬
最初、私は参加していませんでした。コーラス仲間たちには、ウクレレをしていることを内緒にしていたからです(下手くそなので)。しかし、ひょんなことからバレてしまい、「え?じゃあ一緒にやろうよ」となったのです。発表会の3週間前のことです。
3週間で発表会に出られるレベルに仕上げる…。初心者な私には到底無理な事に思えましたが、楽器の演奏は一曲だけだし、なんだかんだで楽しそうだったので、「いい経験になれば」と思い切って参加する事にしました。
曲は米津玄師さんの「パプリカ」です。
その時に使用した楽譜でB♭から始まり、度々B♭が出てきます。
初心者な私には難しいコードです。カポに頼ってみようかなと思い、U-フレットで簡単なキーを探してみましたが、サビで転調するため、どのキーにしても結局どこかで難しいコードが出てきます。
…試しに転調なしで簡単キーで弾いて歌ってみたんだけど、別に違和感ないし、変わらず素敵な曲なんです。なのに、なんで転調なんてしたのさ米津さん…と思いつつ、おとなしくB♭からのキーで弾く事にしました。
ウクレレって音小さし、そんなにバレないかな…なんて甘い事を考えていたのですが、「当日はウクレレの前にマイク置くよ」と言われ。
「い、いらないいらない!」
「えーだって全然聞こえないじゃーん、だったら居る意味ないし」
「そ、それは…確かに…」
他の楽器は、ピアノやサックスなど音が大きな楽器ばかり。ウクレレの音量なんて、そりゃ負けるに決まってる。
そんなこんなで、B♭を完璧にするより道はなくなったのです。
でも何度練習してもやっぱり苦手。うまく弾ける時もあるけど、何回かに1回は「パスッ」とか「ベインッ」とか変な音がします。こんなのマイクに入ったら興ざめ…。
ちょうどその時、個人的に練習していたソロ曲にもB♭が使われていました。
ソロでもB♭が練習できるなんて!一石二鳥!と考えた私は、ソロ曲とパプリカでB♭の猛特訓をしてしまったのです。
7月下旬
パプリカ練習開始から2週間が過ぎた頃。練習の途中で親指の付け根あたりに違和感を感じるようになりました。
鈍痛というか、動かしにくい感じ。
ひょっとして腱鞘炎になりかけてる?と気づいてはいましたが、本番が近いため練習を止めることはできず、続行。
なんとか本番までには曲が仕上がり、B♭もかなりの確率で鳴らせるようになりました。
いよいよ本番。ウクレレでは初めてのステージです。緊張しているのかいないのか、よくわからないままステージに立ちました。
よく「ステージには魔物がいる」って聞きませんか?
その魔物が私の前に出現しました。
舞い降りた魔物は真っ白で、楽譜の前を横切ったのです!
あぁ!楽譜が真っ白!全然見えない!あんなに練習したのに覚えてもいない!自分が何のコード弾いてるのかも分かんない!
頑張って練習したステージは、そんな感じで終了。恐怖体験でした。
初ステージとは、かくも恐ろしいものなのですね。
まぁしかし、会場の皆さんからは「良かったよ!」と言っていただいたので、素直に信じておきましょう。知らない方がいいこともある。うん。
その後も練習時の手の痛みは相変わらずでしたが、日常生活に支障はなかったし、もうB♭は練習しなくていいので、普通の練習は続ける事にしました。
8月上旬
一泊二日でキャンプに。ウクレレは連れて行かなかったので練習はお休み。
キャンプから帰ってウクレレを弾いてみると、何と手の違和感は消えていたのです!
なーんだ。2日休んだだけでこんなに良くなるなら、まだ大丈夫だな!
しかし、これが間違いでした。翌朝、起きた瞬間のことです。
突然「ビキッ」と鋭い痛みが親指の付け根から手首にかけて走ったのです。
ついに来た!やってしまった!と思っても、後の祭り。
発表会の後、しばらく休むべきでした。
症状は日常生活に支障をきたすほどで、フライパンや鍋を持ったりするのも痛みました。
実は私、ドケルバン病自体はこれで3回目なのです。
前の2回は出産後の育児で痛めました。
以前も自力で治したので、今回も病院には行かず、自前のサポーターで乗り切る事に。
サポーターをしてなるべく左手を使わないように心がけ、ウクレレの練習は1週間休みました。
手作りサポーターの写真を載せたかったのですが、2度の産後腱鞘炎で使い古してボロボロ…。ちょっと恥ずかしいので、参考にさせてもらったサイトのリンクを貼っておきます。平ゴムとマジックテープと針と糸があればできるので、非常に低コストです。参考リンクでは、手芸用ボンドを使っていますが、縫ってもOKです。安物の市販サポーターも買いましたが、自前のサポーターの方が効果がありました。
tenosynovitis.cocolog-nifty.com
1週間もすれば、少し痛みは和らぎました。
簡単なコードでのストロークやアルペジオの練習を中心にして、1日練習して1日休むというメニューを1週間ほど続けました。
すると少し良くなった気がしたのです。そこで欲が出てしまい「やっぱりあの曲が弾きたいな、こっちの曲も弾きたいな」となってしまい…。
これがいけませんでした。
筋系の回復は時間がかかる事を知るべし
出産時の腱鞘炎は、育児と家事をしながらでも治せたので、今回もウクレレをしながらでも治せるだろうと、正直タカをくくっていました。それもいけませんでした。
筋系を痛めると長いんだそうです。とにかく休めることが一番。
もっと思い切って休むべきだったのに、中途半端に練習をしてしまったのです。
9月上旬
タカをくくっていた私は、2、3日練習しては痛みを感じ、また2、3日休む、を繰り返していました。そのうち、痛みが増してきている事に気付いたのです。
このままでは治らないかもしれない。どころか、悪化してしまうかもしれない。
そうして、腱鞘炎を発症してから1ヶ月経ってやっと長期休暇を取る決意をしました。
もう3週間近くウクレレを弾いていません。
練習再開の目安は、「朝起きて痛くなくなったら」だそうです。
だいぶ良くなってきているので、そろそろ練習できるかなと思ってます!ウキウキ(o^^o)
練習再開できましたら、またその模様をお伝えしようと思います!