こんにちは!malcoです。
「天国と地獄 〜サイコな2人〜」第10話(最終回)が放送されました。
以下、簡単なあらすじとネタバレ含む感想です。
視聴がまだの方はご注意ください。
★第9話の感想はこちら!
ざっくりあらすじ
河原に逮捕され、日高と共に連行された彩子は、日高の逃亡幇助の疑いで五十嵐と十久河から取り調べを受けていました。 「朔也と話をさせてくれるなら案内すると言われたので、朔也逮捕のために話に乗った」と弁明する彩子。その後、八巻と日高の証言と一致し、釈放されます。
捜査会議に出席した彩子は、日高が3件の殺人を単独犯でやったと全面自供したと聞いて驚きます。東が主犯である証拠がたくさんあるにもかかわらず、日高の自供により「日高が主犯」として送致の作業に入る方針に。そこで河原が名乗りを上げて、日高の取り調べをすることになります。
彩子は「日高は私を庇っている」と気づきます。全て自分がやった事にすれば、彩子の体で関与したことが探られることなく事件は解決する。そのために殺人犯になろうとしているのだと…。日高の企みをぶっ潰すと固く心に決める彩子。
河原の取り調べで、日高は「3人の死を兄にプレゼントした」と動機を述べ、犯行内容の辻褄が合うよう話を創作して、矛盾なく供述していきます。
彩子は東の犯行を裏付ける物証を探すため、新田と協力して行動を起こします。田所殺害時に、朔也は田所の家の防犯カメラからSDカードを抜き取って持ち去っており、そのSDカードの行方を探すため、朔也の家にガサ入れをすることに。
ガサ入れでSDカードは出てきませんでしたが、彩子はアパートの前に防犯カメラを見つけます。そこには、朔也が事件の日の前後に同じパン屋の袋を持って歩く姿が映っていました。そのパン屋を調べると、すぐそばにネットカフェがありました。スマホやパソコンを持っていなかった朔也は、ネットカフェを利用していたと考えた彩子は、ネットカフェに聞き込みに行きます。
一方、ずっと朔也の遺体のそばに付いて鹿児島に滞在していた陸は、朔也が落としたSDカードを拾い、それをどうするべきかと悩んでいました。
ネットカフェで聞き込みをした彩子は、朔也と話をした店員を見つけます。その店員は、朔也にSDカード用の機器を貸し、中のデータを消すのを手伝ったと言います。そのデータの中身は、田所の家の防犯カメラの映像だった様子。すでに消去されてしまったと知って、愕然とする彩子。しかし、そこへ鹿児島県警からメールが届きます。メールに添付された動画を見て、急ぎ署に戻る彩子。
その頃、日高は河原から供述調書の確認を受けていました。河原は最後に「もう1人の協力者」について言及し、彩子の部屋から見つかった証拠品の写真を見せます。彩子が共犯者だったと吐かせたい河原でしたが、日高は「僕が隠した」と言い張り、難を逃れます。
さらに河原は、朔也の経歴を調べていました。何度も強者によって虐げられ、生活や人としての尊厳を奪われるという人生を送ってきた朔也。河原はその人生を振り返り、この殺人は兄の声だったのではないかと訴えかけます。「立場の弱い人間がいかに容易く奪われ続けるか。立場の強い奴らが最後はこういうふうに自ら奪われることにもなる。お前にその声を奪う正義があるのか。たかが女ひとりのために」と言われ、「あの人を守ることは私を守ることですから」と答える日高。そこへ、彩子が入ってきます。
鹿児島県警から送られてきた動画を見せる彩子。それは、田所の家から朔也が持ち去ったSDカードに、新たに入れられていた動画でした。動画の中で朔也は、3人の殺害したと話し始め…というストーリーです。
【キャスト】
彩子:彩子《日高》(綾瀬はるか)
日高:日高《彩子》(高橋一生)
八巻(溝端淳平)
河原(北村一輝)
幅(谷恭輔)
新田(林泰文)
陸(柄本佑)
東朔也・湯浅(迫田孝也)
五木(中村ゆり)
優菜(岸井ゆきの)
五十嵐(野間口徹)
十久河(吉見一豊)
九十九(中尾明慶)
結末
東朔也は田所、四方、久米の3件の殺人容疑で送致。
一ノ瀬殺害は十和田が犯人として送致。
日高は証拠隠滅と2件死体損壊の容疑で送致され、3年間の実刑判決で刑務所へ。
トイレのタンクに隠した日高のスマホは警察に押収され、消去した動画が解析に回されるが、画像が劣化しており、彩子の殺人動画が問題になることはなかった。
彩子と八巻は問題を起こしたが、手柄を立てたことで処分はなくなり、2人揃って警察学校に異動になる。
ネタバレ感想
いや〜。最後の最後までおもしろいドラマでした〜。
ラスボスは日高でしたね。
頑固に「自分がやった」と言い張る。
頭がいいので矛盾点を指摘しても、すぐに辻褄を合わせてくる。
河原の取り調べ中の日高は、怖い目をしていました。
1話の頃の「サイコパスで悪人なんじゃ…」と思われていた頃と同じ表情でした。
1話の頃は朔也を守るために、そんな顔をして嘘をついていたんですね。
最終話では、彩子を守るためにまたサイコパスの顔になり、平気で嘘をつく。
さらには、死刑になる覚悟まで決める…。
対して、彩子と話している時の日高はとても優しい目をしていました。
同じ笑っている表情でも、目が全然違いました。
1話の頃に彩子と話していた時は怖い顔をしていたのに、入れ替わっていろいろあって、こんな目で彩子を見るようになったんだなと思うと、感慨深かったです。
困っている人を放っておけない性格な上に、大切な人のためならとことん自分を犠牲にできる日高。
単純な優しさだけでもなさそうな、ある意味ちょっとクレイジーな日高の内面を、目の表情だけでこんなに納得させられるとは。
高橋さんの演技に感動しました。
陸の愛情も素敵でした。
「日高のことばっかだな〜」と言いつつ。
それでも「俺は彩子ちゃんを守るために生まれてきた」と言い切って、力になろうとして。
日高が彩子のために全ての罪を被ろうとしていると分かって、彩子のためにSDカードの情報をかくし、でも師匠の最後の想いを思い出して警察に持っていく…という流れも、陸の中の正義や愛情など様々な感情の葛藤が感じられました。
最後は、何も言わずにスッと身を引いて(;ω;)
陸黒幕説が最後まで根強く囁かれていましたが、結局めっちゃいい人だったなぁ。
八巻も最後までオロオロし続けていて、可愛かったです。
何だかんだで最後まで彩子の味方でいてくれて。
溝端淳平さんは、ああいうちょっと鈍臭くて常にオロオロしている役がお上手ですよね。
陸と八巻の存在は癒しでした。
このドラマは、それぞれの正義というのがテーマだったようです。
彩子、日高、河原、朔也、陸…。きっとその他の人たちも。
みんなそれぞれに違った正義があったように思います。
世の中の道理を大切にしたり、大事な人を守るためだったり。
でもそれは「これが正解だ」迷うことなく貫けるものではなくて。
これでいいのかと何度も立ち止まって、間違っているのかもしれないと考えて…。
その中でも、刑事である彩子と河原は「正義」のあり方が自分の中で確立されていました。
どちらにも「真実」に対する執念がありました。
この最終回は、彩子と日高と河原の各々の正義のぶつかり合いが見事でした。
取調室の中での会話劇でしたが、セリフも良かったし、役者さんの演技ですごい迫力を感じられました。
考察という点でも楽しめたドラマでした。
視聴者がどういうふうにでも考察できるように作ってあったのが上手かった。
そこが納得できない人も多々いたようですが、私的には純粋に「騙された〜」と感じました。
日高がこれまでにも入れ替わった事があるかのような雰囲気にしてみたり。
日高の過去のエピソードを怪しくしてみたり。
数字がつく名前の登場人物が多かったり。
漫画のミスターXのような黒幕がいるのでは…とか。
陸に怪しい表情をさせたり、証券会社という朔也との共通点を持たせたり。
浅野和之さんや田口浩正さんのような俳優さんをチョイ役で出したり。
田口さんなんて、結局写真だけでしたからね^^;
日高のお母さんも、死んでるように思わせるシーンはあったものの、決定的に死んだという表現はされてなくて、最終回のラストでやっと「形見」と言う形で亡くなっていた事がわかりました。
いろんな可能性がありすぎて、先を読むのが難しかったです。
最近の視聴者の考察合戦の傾向を読んだ上で、上手く練られた脚本だったと感じます。
日高のスマホの殺人動画には最後までドキドキさせられました。
日高《彩子》がスマホをタンクに隠した時からずっと、あの動画が仇になるのではないかと不安だったので。
鑑識から何か発見された!と連絡が来るたびにビクビクさせられて´д` ;
キレイに復元されなかったようで、心底ホッとしました。
フェイクだって言っても、証明できるすべがないですからね。
いろんな面で、ことごとく予想の裏の裏を行ってくれて、見応えがありました。
ただ、その過程で余計な伏線があったのが残念でした。
どう考えても、どうとも捉えられない伏線です。
彩子《日高》が陸を押し倒したりキスしたりね。
日高が何故そんなことをしたのか…。謎なままです。
今考えると、日高がキャラ崩壊してる気がします。
あと、どうしても気になるのが、彩子《日高》が小型の望遠鏡で覗いていた家。
結局あの家はなんだったんだろう…。
見ていたのが家じゃなかったとしても、日高は何を監視していて、どうして薬の空き容器が落ちていたのか…結局分からず…。
私が何か見落としてるのかなぁ…。
あとは、彩子と日高の関係について怪しんでいた河原が、真相に納得できたのかどうかも気なるところ。
証拠品が彩子の部屋から出てきた事とか、四方の自宅付近で彩子が目撃されていた事とか。
そういうのは、もういいんだろうか。
そんなモヤモヤも残りました。
最後は、希望通りまた入れ替わってくれました。
あのまま別れてしまいそうで寂しく感じていたので「お母さんナイス!」と思ってしまいました。
2人がもう会わないのは寂しすぎるし、かと言って、すんなり付き合ったりするのも何か違う気がするので、含みを持たせたラストは面白かったです。
それにしても「じゃあ、お元気で」「あなたも」のあの一瞬の会話で、入れ替わったとわかる演技!
最後の最後まで2人の演技に驚かされた作品でした。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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