こんにちは!malcoです。
今回は、前回の「私の咳喘息白書②」の続きの記事になります。
咳喘息の症状が出ている時に起きる日常生活への弊害のお話です。
このシリーズは今回で最後になります。
★前回の記事はこちら!
★前々回の記事はこちら!
※私の体験の実情を踏まえての話なので、一般的な見解と違ったり、個人差がある部分もあるかもしれませんが、ご容赦ください。
咳喘息と孤独
「咳のせいでツラい」と言うと、咳が出ること自体が苦しくてツラいと思われるかもしれません。
もちろん、咳はツラいです。
気管はずっとモヤモヤして違和感が消えず、一日中咳が出るので、初期の頃は腹筋が筋肉痛になるし、激しく咳き込めば息も苦しくてゼーゼーハーハー。
夜寝るときに咳が出て寝不足になったり。
それが1週間2週間と続いていけば、辟易してしまってグッタリです。
でもそれだけではないんです。
とにかく長い
いつ治るのか分からない。
これはなかなかツラいことです。
1週間くらいで良くなるような病気ならば我慢できますが、1ヶ月かもしれないし、2ヶ月かもしれないし、下手すると3ヶ月…となると長すぎて予定がなかなか立てられません。
このしんどさがいつまで続くんだろうという、精神的なストレスもあります。
私は3、4月と11、12月に発症する確率が高いため、その時期に予定が入るのが億劫です。
春休みに遊ぼうよと言われても、その時期はちょっと…となり、冬休みにどこか行こうかと言われても、その時期はちょっと…となる。
お出かけしようと思えば出来ないこともないんですけどね。
悪化するという恐怖
しかし無理をすると悪化するため、怖いという思いもあります。
私はこの症状で肋骨の亀裂骨折を3回経験しました。
長期に渡って激しい咳が続いたためです。
激烈に痛いです。やってしまった直後は微動だにできず、息もできません。
1回目の時に、病院で先生から「今はヒビが入ってるだけだから繋がってますけどね、折れやすい状態になってますから。折れて、骨がズレたら、肺に刺さって死ぬこともありますよ」と言われ、ビビりました。
周りの目が気になる
ゴホゴホと咳が慢性的に出るので、出かけると周囲の目が気になります。
コロナ禍に入る前ですら気になっていたので、コロナで咳が以前よりタブーのような扱いになった今は尚更です。
マスクもしてるし、別に感染するわけじゃないなら、気にしなきゃいいじゃんって。
そんな性格になりたいです。
そしてだんだん孤独になる
周囲で気になるのは、他人の目だけはありません。
咳をしている時に誰かと話をすると、相手の方は必ず「大丈夫?」と心配してくれます。
心配してくれるのはもちろんありがたいのですが、だんだんと「ごめんね、話すのしんどそうだね」と申し訳なさそうにされ、なんだか気まずいムードが漂うのです。
申し訳ないのはこちらの方ですという気持ちでいっぱいになるし、お話するのは楽しいのだけれど、ゴホゴホと苦しそうな人に無理に話しかける人はそうそういません。
こちらとしても、咳をしながら話すのは苦しいですし、悪化にもつながるので怖いです。
そうなると、だんだんと人と話さなくなります。
子どもの授業参観、習い事の送り迎えに行った時、保護者が集まるあらゆる場所で、なるべく人目を避け、気配を消してこっそりと立っているようにしています。
誰かといたって世間話もできないのだから、一人でいるしかありません。
咳が治まるまでは、友達とランチでおしゃべりなんてこともできず、誘われても断るしかありません。
そうやって孤独になっていきます。
私は比較的一人が平気なタイプですが、この状態が1ヶ月も2ヶ月も続くと、さすがに孤独がツラくなってきます。
仕方のない事で、どうにもならないのですが、咳喘息で一番ツラいのはこれかなと思います。
今は、家族の存在や子どもたちの明るさが支えになってくれています。
好きなことができない、できないことが増える
咳喘息の症状が出ているときは、好きなことも我慢です。(好きな事柄にもよりますが)
私は歌うのが好きでコーラスサークルに10年近く通っているのですが、歌えないのでお休みするしかありません。
完全に趣味でやっている素人のサークルなのですが、一応本番のイベントに向けてみんなで頑張っているわけで。
そんな中で一人だけ2ヶ月近くもお休みするのは毎回大変心苦しいです。
それでも続けられているのは、邪険にされることなく、快く戻ることができるからです。
本当にありがたい環境です。
しかし好きなことを制限されるというのは、やはり気持ちが沈みます。
終わりに
咳喘息の人がみんな私と同じ症状で同じことに困っているのかは分かりませんが、きっと同じような悩みを抱えている人はいるのではないかと思っています。
私は主婦で、比較的時間を自由に使える方なので、まだ楽なのかもしれません。
仕事や周囲の環境・理解度によっては、もっとつらい思いをしている方もいらっしゃるでしょう。
まずは、この疾患に対しての知識や理解が広まることを望んでいます。
そして、原因解明・改善のための研究が進むことを願っています。
政府は花粉症対策に乗り出すようですが、さまざまなアレルギー疾患の患者が増えている昨今、花粉症という括りでなく「アレルギー疾患」全体への対策に目を向けてほしいものです。
杉の木を切って別の木を植えたら、今度は別の問題を引き起こすんじゃないんだろうか。
人間が勝手に手を加えれば加えるほど、人間の考えが及ばなかった別の問題が発生するんじゃないだろうか。
そう心配しています。
根源として、大気汚染があるのではないか。
私たちの生活、社会、生産体制は本当にこのままで良いのか。
そんな途方もないことを考えつつ、咳喘息で悩む方が少しでも楽になりますよう、願って。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。