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「不適切にもほどがある!」第10話(最終回)ネタバレ感想 寛容な社会とは?寛容のパラドックス

こんにちは!malcoです。

「不適切にもほどがある!」第10話(最終回)が放送されました。

以下、ネタバレを含む感想です。

視聴がまだの方はご注意ください。

 

★前回の感想はこちら!

www.maemuki-malco.com

 

ざっくりあらすじ

昭和に戻ることを決めた小川(阿部サダヲ)は、カウンセラーの仕事をサカエ(吉田羊)に任せ、渚(仲里依紗)を昭和に連れて行く。一往復分の燃料を積んだバスに乗り、昭和へタイムスリップ。

渚は純子(河合優実)と再会し、昭和っぽいことをして和やかなひと時を過ごす。昭和に残っていたキヨシ(坂元愛登)は令和に戻る決心をし、仲良くなった佐高に別れを告げる。そして、渚とキヨシは令和に帰っていった。

小川は職場復帰するが、令和に慣れ過ぎてしまい、昭和の価値観に疑問を持つようになっていた。校長は趣味の女装が保護者の間で問題になり学校を辞め、教員同士の飲み会では女性教師がお酌をさせられ男性教師からセクハラをされ。そんな風景に腹を立てる。

一方、令和に戻ったサカエも、令和の価値観に疑問を持つ。渚の職場復帰に対し、杉山が「吐き気がする」とSNSでコメントしたことを激怒。そのSNSを渚に見せる上司にも腹を立てる。

小川とサカエは、お互いの時代の愚痴を電話で言い合うのだった。

その後の小川は地獄の小川を改め「仏の小川」となり、教頭に就任。生徒たちが未来に希望を持てるような価値観を指導をしていく。そんな小川は、来るべき純子の運命を変えるべきか悩み続けていた。地震が起きる年に行って、純子に教えてやることができないかと考えるが、実現できないでいた。

そんな中、令和に戻ったキヨシが、大人になった佐高に再会する。佐高は引きこもりだった時にキヨシが友達になり、学校に行くよう説得してくれたおかげで、その後の人生で大成功を収めていた。佐高がキヨシにお礼がしたいと申し出ると、佐高の資産で井上を支援してくれないかと話す。

そして昭和。すきゃんだるで愚痴を言っていた小川は、トイレの中から奇妙な音が聞こえてドアを開ける。するとトイレの壁に穴が開いており、高齢になった井上(小野武彦)が顔を覗かせていた。井上は、タイムトンネル完成し、自由に好きな時代に行くことができるようになったのだと言う。小川は、タイムトンネルに足を踏み入れるのだった。

 

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ネタバレ感想

いろいろと収まるところに収まって、いろいろと無難に解決された最終回でした。

昭和と令和を比較することが多いドラマでしたが、「昭和も令和もどっちも生きづらい」というところに落ち着きました。

まぁ、そうですね。

どっちもどっちだなと思いながら見ていました。

どっちもどっちな結論になるように作ったのかな?

個人的には、昭和にも令和にも過剰な厳しさがあって、厳しくする対象が変わっているだけのような気がしています。

それから、人間の横暴さもどちらの時代でも感じます。

誰かが自由になれば、その陰で誰かが不自由を強いられている。

誰が強くなり、誰が弱くなったのか。パワーバランスが変わって、虐げられる役割の人が変わったり、分散されただけ。

社会の価値観が変わっても、人間の本性は変わらないのでしょう。

 

最終的には、「寛容になりましょう」というのがドラマのメッセージでしたが…。

寛容になりましょうと言いつつ、昭和や令和の価値観に耐えられず怒ったり、嘆いたり。

それはそれで不寛容なんじゃない?と思い、「寛容って何だろう?」と考え込んでしまいました。

んで、寛容について調べてみると「寛容のパラドックス」というものを見つけました。

「寛容のパラドックス」とは、イギリスの哲学者カール・ポパーが1945年に発表した考えです。

「もし社会が無制限に寛容であるならば、その社会は最終的には不寛容な人々によって寛容性が奪われるか、寛容性は破壊される」(Wikipediaより引用)

ちょっと分かりにくいですかね。

つまり、寛容な(=あらゆる主張を受け入れる)社会であるならば、不寛容な(=他者の意見を受け入れない)人も受け入れるべきだけど、不寛容な人の主張を受け入れると寛容な社会ではなくなってしまう、という感じの意味です。

ドラマ内で例えると、校長の女装趣味を「気持ち悪い」と言って受け入れない保護者の意見を、社会の中のあらゆる主張の一つだと捉えて寛容すると、校長の女装趣味は受け入れられなくなってしまい、寛容性が失われてしまうわけです。

このパラドックス、今まさに他の問題でも起きてますよね。

80年近く前に指摘されたことが、今の時代になって問題になってるんだから、人類って同じようなことで永遠に悩み続けるのかしれませんね(ー ー;)

同じ原理で「多様性のパラドックス」というのもあります。

(寛容と多様性のパラドックスの考え方については、こちらの記事が分かりやすかったので、興味のある方はご参照ください)

 

最後はおじいちゃんになった井上が登場しました。

これは思ってもみない展開。

キヨシと佐高くんが令和で再会するのは予想していましたが、まさかそれがタイムトンネルに繋がるとは。

タイムトラベルをしたキヨシが佐高くんと出会ったことで、井上が資金援助を受けられたということは、タイムパラドックスが起きてますね。

なんかもう、パラドックスだらけだわ。

小川は純子を助けに行ったのでしょうか。

タイムトンネルを使わなくたって、純子を助ける方法はたくさんあると思うけど。

取り敢えず、純子が助かる可能性を残して終わってくれたのは良かったです。

みんなが幸せになってる未来が来るといいなぁ。

そんで、寛容のパラドックスを乗り越えて、みんなが生きやすい世の中が来るといいなぁ。

 

 

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

 

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