こんにちは!malcoです。
映画「孤狼の血」を観てみました。
以下、簡単なあらすじと感想です。
ネタバレなしあらすじ
昭和63年。暴力団対策法成立直前の広島の架空都市「呉原」で繰り広げられる暴力団の抗争の話です。
1人の金融会社の経理係の失踪事件が、呉原を拠点とする暴力団・尾谷組と、敵対する加古村組との抗争に発展していきます。
この抗争を食い止めようと奔走する呉原東署の刑事・大上(役所広司)と、広島大学卒の新米刑事・日岡(松坂桃李)。
正義感あふれる真面目な人柄の日岡とは対照的に、大上は捜査のためなら暴行・放火・住居侵入など、平気で違法捜査をするヤクザのような刑事で…というストーリーです。
「孤狼の血」とは?
原作は柚月裕子さんの同名の小説。第69回日本推理作家協会賞受賞、「このミステリーがすごい!」2016年国内編第3位など、その他にも高評価されている人気作品です。
2018年に役所広司さん主演で映画化されました。R15+指定です。
キャストが豪華なのも見どころです。
キャスト:役所広司さん、松坂桃李さん、江口洋介さん、真木よう子さん、中村倫也さん、竹野内豊さん、中村獅童さんなどなど。
映画でも「日本アカデミー賞」他、さまざまな賞を受賞しています。
全3作で、原作の続編「凶犬の眼」が「孤狼の血 LEVEL2」として映画化され、2021年8月20日に公開されます。
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ネタバレなし感想
ヤクザモノか、刑事モノか…
原作も映画も評価が高かったので、観てみたんですけど。
サスペンス要素もありますが、バイオレンス映画としての印象がかなり強いです。
ヤクザの人たちがいっぱい出てくるんですが、主人公は刑事です。
マル暴の話だからか刑事もヤクザっぽくて、出てくる人みんなヤクザっぽくて。
結果、やっぱり刑事モノではなく、ヤクザ映画ですね。
暴力シーンが生々しいです。
普通そこオブラートに包むよね?って描写を惜しげもなく見せてくれる感じ(ー ー;)
お子さんの前では絶対に観てはいけません。
公式HPはオシャレでカッコいいんですよ。
なので、初っ端からそのイメージとのギャップに戸惑いました。
豚のフンを食べさせられるという衝撃的なシーンから始まって、開始早々に「もう観るのやめようかな」って思っちゃいましたど、これが案外伏線になってたりします。
私は、ヤクザ映画はそんなにたくさん観てないのですが、今までに観た何本かは全て、義理とか任侠道とか、そういうのをカッコ良く描かれていました。
でもこの映画では、そういう美化はされてないと感じました。
極道の世界は、ただただ酷くて汚い世界のように思えました。
極道だけじゃないですね。
一見美しく見える世界も、裏を返せば残酷で凄惨だったりします。
その中でも人間が一番酷いんだろうな。
そういう人間の醜さと恐ろしさをひしひしと感じて、ゲンナリしてしまいました。
昨今の映画やドラマの暴力シーンは、アクションや殺陣として昇華されて、派手にカッコ良く表現されているものが多いですよね。
私はそういう作品が好きなので、よく観ます。
だけど、この映画では暴力は暴力。殺人は殺人。
決してカッコ良いものではなく、残酷で凄惨で、その様子はまさに狂気の沙汰にしか見えませんでした。
しかし、ただただ酷いだけの映画ではありませんよ。
そういう酷いモノの中でも、光や希望や強さのように見えるものがあるんですよね。
それがこの作品の魅力なんでしょう。
あまり詳しく書くと、ネタバレっぽくなってしまうかな。
やめておこうっと^^;
大上こそがキーパーソンですね。
悪なのか正義なのか、どちらでもありそうで、どちらでもなさそうな大上の存在感が、とにかくスゴいです。
そんな大上をそばで見て、自分の中の正義が揺らいでいく日岡の変化も面白いです。
大上役をされている役所広司さんが主演なのですが、ストーリー上の主人公は日岡のように見えました。
視聴者は、日高目線でヤクザの世界の恐ろしさに驚き、大上の人柄に惑わされていく感じ。
あまりに凄惨な光景に、最初は観始めた事を後悔しましたが、大上と日岡の関係を追っていくうちに映画の世界観に夢中になりました。
広島が舞台のお話です。
舞台は広島の架空都市「呉原」です。
ですが。名前といい景色といい、架空でもなんでもなく、呉…ですね^^;
広島でロケをしたようです。
いいな〜。ロケ現場、見たかったな〜。知らせといてよ〜。
なんせ有名な俳優さんがいっぱい出て来て、み〜んな広島弁を喋りますからね。
なんて豪華( ̄∀ ̄)
みなさん広島弁がお上手でした。
他の地域の方は聞き取れるんだろうかと心配になるくらい、広島弁でした。
一つだけ、「〜ちょる」というのが多用されているのが気になりました。
「〜している」という意味です。
私の周りではあまり聞きません。「〜とる」が多いです。
地域や年代で違うのかな。私の父親も叔母も「とる」でしたし、呉出身の友達も「とる」を使いますが。
「ちょる」は山口のイメージが強いかな。
少し前の映画やドラマの広島弁は違和感しかなかったです。
なぜか関西イントネーションになってたりね^^;
広島弁のイントネーションは関西でも関東でもなく、広島イントネーションだと地元民としては感じています。
アクセントがちょっと田舎くさいんですよね。
最近の作品の広島弁は違和感なく観られることが多いです。
ちゃんと方言の指導をされているのと、上京しても広島弁を使ってくれているポルノとかperfumeのおかげもあるのかな。
そういえば、松坂桃李くんは「この世界の片隅に」のドラマでも呉市民の役でした。
縁がありますね。
それにしても、広島といえばヤクザか原爆か…。
そういう作品が多いですね。
あまり明るく楽しいモノではないので、ちょっと悲しい…というのが本音です。
まとめ
映像はスプラッター映画に近い凄惨さです。
スプラッタ嫌いの私が、よく最後まで観られたなと思います。
夢に出て来そう…´д` ;
そういうのが嫌いな方にはお勧めできません。
しかし、人間の負の部分や恐ろしさ、正義や悪の価値観など、考えさせられる事も多い深い作品ですし、視聴前と観始めと観終わってからの印象が全て変わってくる点も面白いと思いました。
凄惨なシーンは画面の9割を手で覆い隠して見られなかったりもしましたが、最終的にはやっぱり観て良かったし、たぶん続編も観ちゃいますね。
そんな不思議な映画でした。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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