2度挫折したギター
短大生の頃、やってみたかった楽器。それはギター。
アコギに憧れて、ちょうど「やりたいと」思っていたタイミングで従兄弟にフォークギターをもらったので、ギターを持ってる友人2人と一緒にチャレンジしてみることになりました。初心者用のテキストを買って、「ギター鳴らしてもOKよ」という友人の家に集まって練習…したのは、たったの1回(T-T)
想像以上に難しかったんです。だって、3人とも素人なんだもん。三日坊主にすらなりませんでした。3人ともギターを「もらった」もしくは「親の物」だったので、続かなかくても後ろめたさがなかったんですよね〜。自分で購入していたら「せっかく買ったんだから」と、もっと頑張ったかもしれません。
その後、私は1人で練習を続けましたが、やっぱり難しい。まず左手の弦を押さえるフォーム。そんなトコ押さえられます⁈っていう無茶な場所に指を持っていかないといけないんですよね。そして、届かない。そして、指が痛い。
考えてみれば、弦6本に対して指は5本。足りてないじゃーん!!
指の痛みにも耐えられませんでした。特に1弦。ギターの弦って金属なので、一番細い1弦は、まさに凶器のよう。血が出そう…と思いながら、CとかAmとか数個の初心者コードはどうにか押さえられるように。
そしてFの壁。ギターあるあるだと思うんですが、やっぱりバレーコード(一本の指で複数の弦を押さえるコード)でつまづきました。もう無理。こんなの絶対押さえられるわけない。と思ってしまえば、だんだん練習しなくなるもので、いつしかギターは押入れの奥に。
次にチャレンジしたのは社会人になってから。確かフリーター時代だったと思います。時間的な余裕ができたので、ふと思い出してもう一度ギターにチャレンジしてみようと。すっかり忘れてしまった初心者コードをまた1から練習して、「そうそうこの痛み、懐かしい」と思いつつ、そして再来したFの壁。その時は、職場にギターを弾ける同僚がいたので相談して、力の入れ方とか指の角度とか教えてもらって頑張ってみました。自分ではしっかり押さえてるつもりでも、音がちゃんと鳴らないんです。何度やってもダメ。たぶん50回くらい押さえて、それらしく鳴るのが1・2回あるかどうか、という難易度の高さ。そもそも、手が小さくて指が太くて短い私には無理なのでは…。弾けない→楽しくない→練習しない→だんだん忘れ去られ、ギターはケースの中で再び長い眠りに…。
ギターの悪口みたいになってしまって、頑張ってギターを練習した方には申し訳ないです。つまりは、私にギターは難しすぎたと、そういうことでございます。でも、今でも私はギターが大好きですよ!(聴くのが)
私みたいな理由でギターを挫折する方が多いと思ってるんですが、どうでしょうか?
ジェイクの衝撃
ギターを諦めて数年が経った頃。もういつの事だったかは覚えてませんが(たぶん20代半ばだったかな)、テレビを見ていると「ハワイからやってきた超絶技巧のウクレレプレーヤー」みたいな感じで、1人の日系人ぽいお兄さんが紹介されました。
ふーん、ウクレレね。
ウクレレといえば、ハワイの伝統的な楽器。そして日本では、アロハシャツを着たコメディアンのおじさんが弾く愉快な楽器、というイメージ。(あくまで個人的な意見です^^;)大した期待もせず何となく見ていました。
しかし彼が演奏したのは、私が想像していた曲調とは全く違うフラメンコのような情熱的な曲。今まで聴いたどんな楽器の演奏よりも素晴らしく感じられ、私の常識を覆すものでした。これがウクレレ?あのお笑いのおじさんが弾くのと同じヤツ?バカな…。あの時の衝撃は忘れられません。その時に見たのが、少しでもウクレレをかじった方なら誰でもご存知のウクレレの達人ジェイク・シマブクロ、その人でした。
しかし、ジェイクとの出会いでウクレレに感動したからといって、すぐに「ウクレレをやってみたい!」とはなりませんでした。だって私はギターを挫折した身…。どうせまたすぐに挫折するに決まってる。
ウクレレやってみようかな
ジェイク・インパクトから数年が経ち、30代になった頃のことです。なんとなく見ていたウェブサイトの記事で、「ウクレレは弦が4本」という超基本的な情報を初めて知ったのです。そして、ギターより随分小さいため初心者でも弾きやすく、ギターで挫折した人でもチャレンジしやすい楽器だということも。
な、なるほど。弦が4本…指足りる。そして小さい…。ひょっとして、私にもできるんじゃ?
その記事を読んだ私は「いつかウクレレをやってみたい」と思うようになりました。
そしてまた時は経ち、40歳の誕生日が目前に迫ったある日。家族でショッピングモールを歩いていた時、楽器店の店頭に置いてあるウクレレが目に入り、「いいな〜ウクレレ。かっこいいな〜」とつぶやきました。すると隣にいた旦那が「それ、もう10年くらいずっと言ってるよ?もういい加減、買えば?」と。
え?まじで?私、そんなに言ってる?
自分ではあまり意識してなかったけど、実はずっと「ウクレレ欲しい」と言っていたようなのです(10年は大げさだけど)。でも何年経っても「いつか」のままで、「本当にウクレレを始める日が来るとは思ってなかった」というのが正直なところです^^;
旦那に言われて初めて「ウクレレをやる」という選択肢について真面目に考えたのです。
お店では、11月11日※に向けてウクレレフェアなるものをやっていました。しかも40歳という節目の歳。なんか、自分にご褒美あげてもいい気がする。
うん、やろう。ウクレレ。
一瞬で決意しました。
その時は子どが一緒にいたのでゆっくり選べないと思い、後日出直して購入。マイウクレレを手にすることができました。
※お店の人は「ウクレレは弦が4本なので、1が4つ並ぶ11月11日にイベントをやる」と言ってました。でも、後から知ったんですがウクレレの日は8月23日で、11月11日はベースの日なんだそうです。
人生は大抵「やる」か「やらない」かの二択
良いことも悪いことも、大抵のことは「やる」か「やらない」かの二択しかない。
(もちろん何かの事情で「やりたくてもできない」こともあるのですが)
勉強でも、ダイエットでも、イジメでも、万引きでも、お母さんの手伝いでも、なんだって「やる」か「やらない」かの二択。そして、人生はその二択の連続です。どちらを選ぶかで、大樹の枝分かれのように人生の道筋がちょっとずつ変わっていきます。その無数の選択の繰り返しにより、最後にたどり着く場所が変わってくるのだと思います。※あくまで私の持論です。
ウクレレもそうです。「やる」という選択肢を選んだ私の人生。この先を想像してみると、「やらない」という選択をした時よりもはるかに楽しく明るいような気がします。10年後にはもっと上手くなっていたいし、おばあちゃんになっても弾いていたい。あ、でもこれも練習を「やる」か「やらない」か、毎日の選択で変わりますけど( ´∀`)
旦那の何気ないひと言が背中を押してくれました。いつもは私のイライラの元凶となることが多い旦那ですが、今回ばかりは本当に感謝感謝!