こんにちは!malcoです。
「日本沈没〜希望のひと〜」第9話(最終回)が放送されました。
以下、ネタバレを含む感想です。
視聴がまだの方はご注意ください。
★公式HPはこちら!
★原作小説はこちら!
★第8話の感想はこちら!
ネタバレ感想
結局、ジャパンタウンができた後のことなんて、何もやらなかったなぁ。
実際のところ、最初の頃は受け入れに寛容な人たちも、ジャパンタウンが出来て何年も何十年もすれば、お互いに不都合なことが起きたりして、ジャパンタウンの人たちが虐げられたり、権利を主張して争ったりするのかなぁ。
色々考えてみても、あまり明るい未来は想像できませんでした。
中東あたりの内紛と同じようなことになりかねません。
しかし、なまじ「希望のひと」なんてサブタイトルがあるから、絶望は見せられないですね。
結末としては、地球なしでは生きられないのに、我が物顔で破壊を続ける人間に対する戒め的な終わり方でした。
つまり、このドラマは自然破壊に対する警鐘を鳴らしたかったのかなと。
そこは良いと思います。すごく良いと思います。
でもね〜。それならば、もっと早くからそういう流れにしとくべきだったかな〜。
政治のいざこざとか、Dプランズ社とか、必要なかったんじゃないかな〜と。
最後の最後で「地球大事にしようよ!」みたいな結論に至っても、あれ?そんな話だったっけ?って思っちゃいました。
日本が環境に配慮しないといけない問題点は、いっぱいあると思うんですよね。
企業も国民も。
環境破壊の話といえば、COMSが悪かったんじゃないかって話くらいでしたもんね。
あとは漠然とした「温暖化」という響きだけ。
環境問題をテーマに結論づけるのなら、生活に密着した問題を定義するべきだったし、日本企業の力で移民枠を…みたいに企業を英雄視した描き方をしたのも抵抗感がありました。
環境に悪いことをしている企業はたっくさんあると思うんですよ。
それなのになぜ、企業の力をこんなに賞賛する作りにしたんだろう。
それに、こんな大きな問題をテーマにするのなら、もっと残酷に被害を出しても良かったような気がしました。
ちょっと丸く収まりすぎましたね。
フィクションだからこそ出せる「犠牲」というのがあっても良いと思います。
それによって、恐怖を感じることができないと「なんとかしないと」という感情も薄れてしまいますし。
もちろんそこには、リアリティと説得力が必要ですけどね。
恐怖という点では、永久凍土からの病原菌というのは、かなり恐怖を感じました。
この先、ありえない話ではないのかもしれません。
しかしドラマ内の描き方としては「どこどこで発生した」「何千人を超えた」という情報だけで進んだので、リアリティはなかったです。
事件は会議室で起きてんじゃない!と言われてしまいそうな進み方。
「これまでのあらすじ」とか「ダイジェスト」を見せられてる気分でした。
野田さんは死んでしまったけど、駆け足すぎて共感しにくかったです。
それにしても、野田さんにだって家族がいるだろうに。
弔う間もなく移住って、その辺はものすごく残酷だなぁと思いました。
特に香織(比嘉愛未)がね。あの人、ドラマ全話を通して、ものすごく非情な人に見えました。
野田さんのご両親は、息子の死をどうやって知らされたんだろうか。
本当にお気の毒です。
なんだか、駆け足で上っ面な印象の残念な作品になってしまいました。
初期の頃は「日本が沈没するなんて、どういう事態になるのか」という興味がありましたが、その私の好奇心に対する回答は「移民先を探して、輸送する」というくらいなもので。
その移民先探しも、結局、受刑者はどうなったのかなぁ。
国民を輸送するにしても、運ぶ側の運輸業者とか自衛隊とか、受け入れ先で体制を整える人とか、もっといろんな人のいろんなドラマがあったと思うんですよね。
そこが描かれなかったのが、本当に残念です。
「希望のひと」というサブタイトルだから「人の力」がテーマなのかと思っていたのが正直なところ。
人間には抗えない大きな力に抗う人たちの力を、もっと魅力的に見せられたんじゃないかと思いました。
それを、ほぼ室内の撮影で済ませられる政治問題とか、裏切り者探しとか、離婚問題とか、そういうエピソードで埋めてしまったのは、どうしてなのか…。
コロナ禍での撮影制限とか、経費の問題とか、色々あるのかな。
最終回を見終わっての評価としては「残念」という結論になってしまったのですが、途中までは結構楽しませてもらえました。
そして、原作や映画なんかは、どんな展開でどんなオチになっているのか、興味が湧いて来ました。
いつか機会があったら見てみようかな。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
ブログ村のランキングに参加しています。
ポチッと、応援していただけると嬉しいです(´∀`)