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「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」第11話(最終回)ネタバレ感想 夢叶わなかった人の物語

こんにちは!malcoです。

「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」第11話(最終回)が放送されました。

以下、ネタバレを含む感想です。

視聴がまだの方はご注意ください。

 

★前回の感想はこちら!

www.maemuki-malco.com

 

ざっくりあらすじ

大門(野添義弘)とフレ(長野里美)を追い出して劇場を手に入れた久部(菅田将暉)は、ハムレットを上演する。自らが主人公・ハムレットを演じ、ヒロイン・オフィーリアにリカ(二階堂ふみ)を据えるが、客からの人気は大瀬(戸塚純貴)が演じるレアティーズに集まり、久部は悔しい思いをしていた。さらに、リカにはオフィーリアの役が合っておらず不評だったが、久部は頑としてキャストを入れ替えない。

そんな中、朝雄(佐藤大空)が描いた絵を久部が汚してしまい、その罪を大瀬に着せるという事件が発生。加えて、禁酒を言い渡されていた是尾(浅野和之)が酒を飲んで解雇になり、是尾が飲んだ金を肩代わりすることになった久部が、劇団の金に手をつけるという事件も起こる。

これらの出来事を経て、劇団員の久部への反発が強まり、リカも久部に嫌気が差していく。

多くの団員が抜けてしまったWS劇場。久部は少人数での上演に踏み切ろうとしたが、久部についていくかに見えた樹里(浜辺美波)やリカからも見限られ、久部は自分が劇団を抜ける決意を固め、その後を蓬莱(神木隆之介)に託すのだった。

それから2年後。WS劇場は人手に渡り、多くの店が入れ替わった八分坂は、すっかり若者の街に様変わりしていた。皆それぞれに道を見つけ、夢を叶えた人たちもいる中、久部はジェシーシルビア・グラブ)が始めた弁当屋で働いていた。公民館に弁当の宅配に行った久部は、シェイクスピアのセリフを耳にする。室内を見てみると、WS劇場のメンバーが集まり、演劇の練習をしていた。誰に見せるわけでもなく練習をしているという、彼らの楽しそうな顔を見て、久部は笑顔で去っていくのだった。

 

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ネタバレ感想

なんだか、めちゃくちゃな最終回だったんですが。

なぜだか、涙が止まらない最終回でした。

あんなに久部のクズっぷりが酷かったのに。

どこにこんなに泣けるのかよく分からないけど、とにかくずっと涙が溢れて止まりませんでした。

久部が自分の居場所を見つけて、成功を手にしていく物語だと思って見ていたんですが、全くの逆でした。

夢が叶わなかった人の話。

そこに泣けたのかもしれません。

 

結局、久部は最後まで変わらなかったな〜。

初回で劇団を追い出された久部でしたが、もう一度劇団を作ってもやっぱり仲間割れ。

また一人ぼっちになってしまいました。

12話分を費やしても、同じ過ちを繰り返してしまう久部のダメさが虚しい。

前回、伴さん(野間口徹)が久部のダメなところを指摘していて、「それ、本人に言ってやりなよ〜」と感想で書いたんですが、最後まで本人には伝わらず、久部自身も気が付くことができませんでしたね。

思い返せば、久部は自分自身を振り返り、反省することがありませんでした。

何かあるたびに嘘をついたり誰かのせいにしたり。

でも、いいところもあって、演劇への愛はものすごくて、その言葉には熱量があり、役者のやる気に火をつけるのも上手かった。

私は視聴者として、そんな彼と劇団に、何か奇跡が起きるんじゃないかと期待していたんですけどね。

ダメダメな久部や、客の入らない劇場を変えてくれるような人物がどこかに潜んでいて、そんな人たちの力を借りて、成長していけるんじゃないかと思っていましたが。

そんな甘い話ではありませんでした。

登場人物の中には、奇跡を起こしてくれそうな人、ヒーローになりそうな人はチラホラいたんです。

大物舞台俳優だった是尾、花があると注目を浴びていたはるお(大水洋介)、演劇に目覚めて誰よりも稽古に励んでいたトニー(市原隼人)、何故か演劇界の知り合いが多いマスター(小林薫)、警官から転向してすぐに才能を開花した大瀬、突然現れて久部を高評価した蜷川(小栗旬)。

その他にも、劇団出身だとか子役をやっていたとか、いろんなキャラに可能性を感じられる設定になっていました。

しかし、ほとんどが途中退場してしまい、残った大瀬は才能を発揮して人気が出たけれど、久部はその人気を活かすことができず。

蜷川幸雄に高評価を受けた時は、久部は実はすごいヤツなんじゃないかと思ったけど、ただ有頂天になっただけで。

マスターは「実はすごい人で、起死回生の切り札になるんじゃないか」と思ったけど、その正体は劇場の飲食店のおじさんで。アドバイスはくれたけど、久部はやり切ることなく劇団を去りました。

今思えば、色々と期待させておきながら、視聴者の期待を裏切り続けるという構成になっていたように思います。

期待通りになんてならないというのが妙にリアルで、現実を突きつけられたようで、ズシンと来ました。

 

それから、蓬莱の存在も思ってたのと違いました。

「オトコから生まれた男が足を引っ張る」というおばば(菊地凛子)の占いから、蓬莱がラスボスなのでは?と思っていましたが、蓬莱は最後まで久部の肩を持っていたし、久部を助けようとしていました。

久部は蓬莱に足を引っ張られたような気がしただけで、悪いのは久部自身。

蓬莱はただ、正しいことを言っていただけ。

むしろ、蓬莱が久部や劇団のことを思って言ってくれる助言にしっかり耳を傾け、彼を重宝すべきでした。

樹里にも指摘されていましたが、結局久部は、最後まで自分のことしか考えていなかったんですね。

 

ラストは少しだけ希望の持てる展開になっていました。

久部は、演出家としては成功できなかったけど、演劇への愛は本物だったんだろうな〜。

だからラストで「みんなが集まって演劇の練習をする」という現象が起きたんでしょう。

「演劇の楽しさ」は、久部が残せた唯一のものだった。

そして、それによって久部自身が救われるという結末が秀逸だったと思います。

 

久部というキャラは「ダメっぷり」が誇張されていたように思います。

きっと演出家としての才能はあったんでしょう。

情熱も行動力もあったのに、自分を成功に導くための行動ができなかった。

たくさんの出会いとチャンスがあったはずなのに、活かすことができませんでした。

久部のようなダメ人間はそういないと思いますが、それでも世の中には久部のように夢が叶わなかった人が大勢いて、私もその一人。

そして「なぜ自分はダメだったのか」という疑問や後悔が、ずっと頭の片隅にある。

だから夢が叶わず居場所を失った久部に、涙が出たのかな。

しかし、どんな夢破れた人生でも、悲劇にするか喜劇にするかは自分次第。

どうせなら喜劇を決め込んで生きていくのもいいんじゃないか。

めちゃくちゃでしたけど、最終的にはそんな風に思えました。

とはいえ、ドラマという作品としては、喜劇として観るには難しすぎ、悲劇として観るには滑稽すぎ、でしたけど。

まぁ、それも味といえば味かな。

ドラマ全体としては、厳しい意見も多かったようですが、私は結構好きでした。

 

 

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

 

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