こんにちは!malcoです。
「俺の家の話」第4話が放送されました。
以下、簡単なあらすじとネタバレ含む感想です。
視聴がまだの方はご注意ください。
★第3話の感想はこちら!
ざっくりあらすじ
昼は能の稽古、夜は寿三郎(西田敏行)の介護、週末はスーパー世阿弥マシンとして活動する寿一(長瀬智也)。ある時、寿三郎のエンディングノートに「寿限無の落とし前」という項目を見つけます。寿限無(桐谷健太)に聞いてみても、トンチンカンな答えばかりで首を捻る寿一。
そんな中、秀生(羽村仁成)と大州(道枝駿佑)が能の公演に出ることが決まります。毎年外国人の子ども向けのイベントとしてやっている舞台です。そのための稽古が始まりますが、大州は趣味のダンスの方が楽しくて、能の稽古に身が入りません。筋が良いと言われる秀生と比べられる大州に、寿一は昔の自分を重ねます。
後から習い始めた寿限無がどんどん上達して立場がなかった寿一。プロレスに逃げたと思われても仕方ないと語る寿一に、寿限無は逃げるのも才能だと言います。「自分にはその才能も勇気もなかった」と過去を振り返り、逃げ道を作ってあげるのも大人の役目だと話す寿限無。
後日、能の稽古に来ない大州。寿一は秀生に聞いて、大州がダンスの練習をしている広場に行きます。長田(秋山竜次)の店でラーメンを食べながら話をする2人。大州は日曜にダンスの大会の決勝があるのだと言います。しかしその日は秀生と大州が出演する舞台の日。舞台に出るという大州に、寿一は「自分は逃げたのだ」と話します。違う世界が見たくて、プロレスに逃げたのだと。長田に何故ラーメン屋をやっているのか尋ねると、ラーメンが嫌いだからという意外な答えが返ってきます。「ラーメン好きな奴にはラーメンが好きな奴の気持ちしか分からないから、俺の意見が大事」と話す長田。
寿一と大州が帰宅すると、舞(江口のりこ)と踊介(永山絢斗)が「クソじじい!」と騒いでいます。何事かと家に入ると、寿三郎の隣に見知らぬ女性が座っていました。
栄枝という名のその女性は、かつて寿三郎の身の回りの世話をしていた観山家の女中で、寿限無の母親でした。そして寿三郎はとんでもない過去を話し始めます。
寿一が生まれる時、寿一の母は里帰り出産をしました。その間、寿三郎と栄枝は観山家に2人きり。そこで寿三郎が栄枝に手を出し、妊娠させてしまったのです。寿一を産んで戻ってきた母は激怒。何とか離婚は免れましたが、認知は許さないと言われます。そこで、番頭として働いていた小池屋に栄枝を預けたのです。せめて寿の一字をもらって欲しいという寿三郎の希望で「寿限無」と名付けられました。こうして、寿限無は小池屋の息子として誕生したのです。
小学1年の時に弟子として稽古を始めた寿限無。その後、小池屋が亡くなり、芸養子として観山家で迎え入れることに。寿一が家出をしたために、寿限無に家を継がせるためにはそうするしかなかったと話す寿三郎。
話を聞き「家のためだったら子どもの人生を奪ってもいいのか」と怒る寿一。寿限無は、バイトをして必死に宗家不在の穴を埋めながら、逃げることなく全てを受け入れて頑張っているのだと話します。
この話を寿限無にするべきなのか。舞は部外者であるさくら(戸田恵梨香)に意見を求めます。
さくらは、寿三郎の認知症が悪化して全てを忘れる前に、真実を話すべきだと言います。
そこへ帰ってくる寿限無。
寿三郎と栄枝は寿限無に全てを話しました。身じろぎひとつせずに話を聞く寿限無。全てを飲み込み、仕舞いまで聞いてたった一言「承知しました」とだけ答えます。
翌日からも寿限無は変わった様子を見せません。
そしてやって来た秀生と大州の初舞台の日。「どうせみんな秀生しか見ていない」と拗ねる大州に、舞は「母さんはどんな時でも大州の事しか見てない」と話します。すると走って逃げて行ってしまう大州。
その後、大州は行方不明になってしまいます。舞台で使う大道具の鐘の下から袴の裾が出ているのを秀生が見つけます。秀生が顔を寄せると、中から泣き声が聞こえます。それを大人たちから隠す秀生。さらに同じ頃、寿限無も行方知れずになっていました。
出番が迫っても大州が見つからないため、寿一が大州の代わりに秀生と一緒に舞うことに。
寿一と秀生の出番が終わると、寿一のスマホには大州から「ダンスで優勝した」という報告と動画が届いていました。大州はダンスに出ていたのだと秀生に話すと、秀生は鐘の中にいるのは誰なのかと疑問を持ちます。裾を引っ張ると、スルリと袴だけが出てきます。鐘を除けるとその奥に、しかめ面で座る寿限無の姿が。
寿限無が見つかって喜ぶ寿三郎。声をかけると、寿限無は「うるせぇクソじじい」と呟いて舞台に出ていき…というストーリーです。
ネタバレ感想
今回も、ググって「もしかして金子賢」とか、カラーギャングとか、京極夏彦とか小ネタが笑えました。
スーパー世阿弥マンの「ぜあー!」「ぜあ?」という喋り方も可愛いかったなぁ。
でも全体的には、またガラリと別の方向に重くなってしまって。
何とも遣る瀬無い気持ちにさせられました。
一番は、寿限無の出生の秘密が重すぎた…。
今更そんなこと言われてもって思う。
惨すぎます。
観山家の人たちにとって、寿限無は非常に都合の良い存在だと感じます。
寿限無はいい奴だし、能のことだって一人で背負って一生懸命やってるし。
兄弟と分かって、むしろ嬉しいくらいじゃないかな。
でも寿限無は、自分は芸養子だと思って、寿一たちとは違うと思って生きてきたわけで。
自由に振る舞う実子達を横目に、ひたすら真面目に真剣に能に取り組んできたわけで。
そこには越えられない、高い壁か深い溝があったでしょうし、逃げ場もなく、わがままを言いたくても言えない苦しみもあったでしょう。
それを今さら兄弟でしたって言われても、じゃあ今までの俺は何だったんだよってなりますよね。
うるせぇクソじじいですよ、本当に。
あの時の寿限無はかなり怖かったです。
今までが良い人だったから、余計に怖かった。
淡々と自分の出自について聞いて「承知しました」とだけ言うのも怖かったけど。
鐘の中で泣いてたのはきっと寿限無ですよね。
そこに彼らしさを感じました。
次回は寿限無の遅めの反抗期だそうで。
遅めというか、遅すぎですね。
この反抗期が終わるまでは、落とし前をつけた事にはなりませんね。
大州は、能もダンスも続ければいいのに。
お母さんが認めてさえあげればな〜。
O.S.Dは何も考えてない奴かと思ったら、なかなかいいこと言いますね。
「ラーメンが好きな人には、ラーメンが好きな人の気持ちしかわからない」
好きではない事を、疑問を持ちながらやる。だからこそ開ける道があるってことを言いたかったのかと思ったんですが…。
大州は「だから言っても仕方ないじゃん」と「嫌いな気持ちを分かってもらえない」という方向に捉えてしまったようです。
しかし、これは大人目線の考え方ですね。
大州からしてみれば、なぜ能の世界に縛られるのか謎ですよね。
お父さんはラーメン屋でラッパーな自由人だし。
その影響は大きいと思います。
寿一のように「能の家」に生まれた訳ではないのだから。
しかし「能の家」に生まれたからといって寿一が能を好きなわけでもなく、プロレスの方が好きそうだし。
寿限無は芸養子だから頑張ってたわけで、本当の気持ちは分からないし。
踊介は弁護士だし。
舞は…女性は宗家を継げるのかどうか分かりませんね…。
なんだか、誰も宗家を継ぎたがってるように見えないんですよね。
寿一は「家のためだったら子供の人生奪ってもいいのか」って言ってましたが、そうしないと継承できないものだと思います。
そこまでして継承すべきなのか。
それとも子どもの人生の自由を尊重して、何百年も受け継いできた伝統芸能を途絶えさせるべきなのか。
子どもが「能が好き」と言えば何の問題もないのですが、何百年も続く中で、特に今のような時代は、そんな子ども達ばかりでもないでしょう。
その時に、誰が人身御供になるのか…。
子どもの人生とはなんぞや。
親のためにあるのか。お家のためにあるのか。
しかし親も、そういう子ども時代を過ごして来たはずで…。
そんな難しい問題に切り込んでいくのかな、このドラマは。
昔のように「長男が家業を継ぐのが当たり前」の時代ではなくなってしまった現代だからこそ、問われるべきテーマなのかな。
一家相伝というのは、現代には合わないシステムなのでしょうか。
どんな答えが出されるのか、それとも答えを出さずに終わるのか。
楽しみですね。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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